2014年1月23日木曜日

興味あります? Nokia Lumia 920

書き疲れたのでしばらく放置していましたが、頑張って書きました。WP8について知りたい方は前の記事で。


早速ですが、パッケージの中がどうなっていたか紹介します。

出っ張りを引っ張るといきなりご対面。iPhoneでお馴染みです。

本体の裏にはSIMトレイを引き出すためのピンが貼り付けられていました。その上にウェルカムメッセージ。

取扱説明書と4G/LTEに関する注意事項の紙がインフォメーションの箱に入っていました。

一番底にはイヤホン、microUSBケーブル、充電器です。

本体表。

本体裏。


次は、前回と同じような感じで良い所を書いていきます。


とにかくカメラを重視してる 〜ハード編〜

画像から分かるように、Carl Zeissの名が刻まれています。カメラのことはよく知らないのですが、カールツァイスは光学機器メーカーで、920にはレンズを提供しています。実はNokiaの機器では結構な頻度で、カメラレンズにカールツァイスのレンズが使われていたり、カメラのアピールポイントをPureViewと名づけたり、中々カメラに関してこだわりを持っているようです。

さきほどちょこっと出したPureViewという言葉ですが、初めて使われた端末がSymbian端末の808 PureViewからで、この時は複数のピクセルの色情報を1つのピクセルに表現するオーバーサンプリングのことを指す言葉として使われていました。NokiaはそれからSymbianからWindowsPhoneへとシフトして、再びPureViewを名乗る端末が現れました。それがLumia920だったのです。

しかし、920のPureViewは全く違うものを指しています。それは、暗所撮影と手振れ補正です。暗所でもフラッシュ無しで発色豊かな画像が撮れること、動画撮影でなめらかな映が撮れることは、920でのカメラライフをリッチなものとしてくれること間違いなしです。

カメラの話はまだ終わりません。カメラのソフトに関する話もする必要があるからです。

とにかくカメラを重視してる 〜ソフト編〜

Nokia Cameraについて話しましょう。これはWPに標準で備わっているカメラアプリとは別に配布されているもので、動画、写真に加えてスマートシーケンス(旧Nokia Smart Cam)の3つのモードがあり、まず評価されるべきはこのマニュアルモードの扱いやすいメニューでしょう。絞り、シャッタースピード、ISO感度、焦点距離、光源の色味補正が、小さいリングをスライドすることで調節できます。

この画像はスマートシーケンスで撮った写真です。鉄球がいくつも写っていますが、並べたわけではありません。差分が表示されているのです。静止した状態でシャッターボタンを一定時間押すだけで、他にもいらないオブジェクトを消したりできます。連続撮影が"スマート"に生まれ変わりました。

これはNokia Refocusというアプリで撮りました。なんのことか分からないですか?とりあえず画像の中の鉄球と、背景をクリックしてみてください。ピントが合います。これもシャッターボタンを一定時間押すことで撮れちゃいます。

唐突に汚い部屋が映しだされたと思いますが、私はナルシストではありません。写っている範囲が広いとは思いませんか?これはNokia Panoramaというアプリで撮りました。もっと遠景だったら自然なものがとれたのですが、今はこれで許してください。これは5回に分けてリングを中心に捉えながら撮影することで取れます。ゆっくり角度を変えないと認識してくれないので、ちょっとしたゲーム感覚を楽しめます。

これらは、Lumiaシリーズを買った人間にだけ使うことを許されます。いわば特権です。ガンガンカメラを使いましょう。(但し、920よりも低い価格帯のモデルはNokia CameraやNokia Refocus、Nokia Storytellerなどが使えないようです。)

外装の色とタイルのテーマの統一感

もしあなたがWPにはカラフルな端末が多いなと思うなら、それはタイルが色とシンクロしているからだと気づくことでしょう。WPではアクセントカラーと呼ばれるものが20色から選べます。様々なものがアクセントカラーを基調としたデザインに早変わりします。好きな色の端末を買っても、中身は変わらないなんて寂しいですからね。

ずっと触り続けていたい感触

920では、表面に光沢感のあり、かつカラフルなポリカーボネートが使われており、スベスベしています。乙女の柔肌に指を滑らせているかのような気分になります。

重要なのは重量ではない、重心だ

920の重量は185g、スペックカタログでこの数字を見ただけで選択肢から外れるかもしれません。ですが少し待ってください。本当にあなたにとって使うに耐えない重さなのでしょうか。画像を見てください。

一本指で簡単に立たせることができます。それ程にバランスとしては安定しています。丸みを帯びた形と相まって、手に持った感触は卵を両手に持った時のように安心感があります。騙されたと思って手に持ってください。あなたの考えが変わるかもしれません。

ラフに扱っても大丈夫

実は私、既に2回ドロップテストをしまいました...。1回目は胸の高さから電車の床、2回目は膝の高さから粗いアスファルトへ。しかし角こそ傷つきましたが、ディスプレイは割れることも目立つ傷が入ることもありませんでした。ショックではありましたが、先ほど書いたように光沢感のある表面なので、今ではダメージジーンズやヴィンテージ品になっていくような優越感が湧いて来ました。(くれぐれも胸ポケットには入れないように。マジで。)

もちろんディスプレイも美しい

ディスプレイに傷がつかないゴリラガラス、発色豊かなIPS液晶、屋外でも映りの良さを維持できるサンライトリーダビリティ、スキーグローブで触っても反応するタッチ感度。何をするにしても、不満を抱くことはありません。

音を楽しむための用意も欠かさない

下部にスピーカー部分が2箇所バランスよく付いています。これは動画を見るとき、曲を誰かに教えたいときに邪魔することのない、素人耳には自然な音が出てくれます。またヘッドフォンをつなげた時にホワイトノイズもなく、澄んだ音を楽しめます。更には周波数単位で弄れるイコライザー、擬似的に立体音響で表現してくれるドルビーヘッドホン機能もあり、役不足と感じることはないでしょう。もっとも、イヤホンは別途買ったほうが良いですが。

惜しむらくは...

ラジオを聞く機能はあるのですが、日本のラジオ局の周波数は聞けないみたいです。また、カメラレンズについ指紋がついてしまいそうになる形状で、神経を使います。デザインとしてみれば満足なのですが。あといくら実用上問題のない重量とは言っても、心なしか落としやすい気がします。ポケットからつまんで出すときとかね。


結論

私が今回Lumia920を購入して持った感想ですが、これはPDAではなく、間違いなく電話だと思いました。それはNokiaの端末としてからも、WP8搭載端末としてからも感じ取ることができました。Androidにはコンソールに入れたり、ランチャーやドロワーを変えたり、カスタマイズする喜びを得られますが、それは電話としての喜びではなく、PDAとしての喜びであると感じます。「手のひらサイズでここまでできる」という意味で。(いや、それはメーカーの裁量によるのでしょうか。)

しかし、少なくともLumia920は、人とのメッセージのやり取りをする方法が標準で多様にあることや、ガワとナカの統一感や、情報のアクセシビリティを高めるUIであること、また耳や目を使うときに違和感を感じさせないディスプレイやスピーカーが備わっていること。これらはNokiaの「Connecting People」の言葉にふさわしい、道具としての電話にふさわしい。そう思いました。


これからNokiaがMicrosoftのブランドとなることや、WPの機能が拡張される傾向が、私の今感じている素晴らしさを更に高めるものであることを切に願うと同時に、これからどうなるものかと期待しています。