こんにちは。夏休みに入ったので心がワキワキします。
当方、NW-A845を5年ほど使っていましたが、リュックのポケットに入れたまま雨の中登山をしている最中に、カーソルキー周りに水が入って基盤がやられてしまいました。以前にも落として前面ガラスを割って修理しており、もう寿命かなと思っていました。
それで今時のウォークマンを検索すると、長らくタッチ操作になっていたAシリーズが元のボタンタイプに戻っているではありませんか!買うお金はなかったのですが、誕生日プレゼントとして父に買ってもらいました。忍びないので5000円程父に寄付をしました。
というわけで、NW-A16(32GB)のシルバーを手に入れまして、非常に満足しています。ファーストインプレッション的な内容を書いていきます。あ、ちなみに私はAppleのAACエンコーダでVBRエンコードしたものに満足する程度の耳を持っています。flac/ハイレゾ再生については他所をまわって下さい。すみません。
A16はA840の厚さ7.2mmや前面ガラス張りに比べると尖っている印象はないですが、程よい厚さでポケットに入れやすいながら、持ちやすいです。また、金属のさらさらとした質感もちゃんとあるので、安っぽいとは思いません。軽くなってるし。むしろそつないデザインで気に入っています。
また、液晶が有機ELから液晶へ、ピクセル数も240x400から240x320と変化していますが、画面の粗さ等は特に感じていません。A845では動画も再生できる点を売り出していましたが、そのお株は今となってはスマートフォンやタブレットに移っていることでしょうし、有機ELの省電力性についても、後述のA16のバッテリー持ちを考えれば瑣末な事柄です。液晶の発色に不満はありませんし、アス比が4:3になったりピクセル数が減ったからといって、画面領域の窮屈さはありません。むしろカバーアートや壁紙の用意に手間がかからなくてとても良いですね。
ボタンの配置がミッキー型から変化している点について賛否両論あるようで、BackキーとOptionキーがカーソルキーから離れているのはミッキー型よりは快適ではないと思う人もいるかもしれません。しかし、使い勝手としてはA16のものも悪くありません。再生/停止ボタンが少し飛び出していたり、BackキーとOptionキーが隣り合っているので、押しやすくも感じます。
側面のHOLDキーの位置が、A845のものよりも下にさがっています。これは右手親指で切り替えるのには苦痛を感じるかもしれません。どちらかというと、左手の中指・薬指で操作することを想定したデザインになっていると思います。
さて、A845は容量が16GBだったので、aacといえど千数百曲を突っ込んだら結構カツカツになっていました。A16はA845とほぼ同じ2万3~6000円という価格であるにもかかわらず、32GBです。時代の流れでしょうか。しかもMicroSDスロットもついているので、いずれ3千曲入れるような日が来たとしても、128GBのMicroSDを買ってしまえば問題ないので、製品の寿命としてかなりの期間で使えそうです。今でこそ高級機ではスロットがついているものがぼちぼちありますが、私的な印象ではスロットのついた携帯音楽プレーヤといえば、1万円以下の価格帯にしかないものと思っていました。嬉しいですね。
バッテリー持ちはA845が新品状態でも一日6時間再生で3日持つかなという感じで、最後の方はいたわり充電をオフにしても10時間の再生でバッテリーが切れる有様でしたが、他の方のレビューを見る限り、A16はどうやら1週間充電なしでもいけるかもしれません。これから使い込んで確かめたいですね。
音質についてですが、A845でも十分に私の耳を満足させてくれるクオリティでしたが、ホワイトノイズが薄っすら常にしているのが気になるところでした。A16ではどうかというと、フルデジタルアンプの特性上避けられないものらしく、ホワイトノイズはあることはあります。しかし、大分軽減されたように思います。割と静かめの曲を聞いても、A845よりは気にならなくなりました。しかも関係しているかどうか分かりませんが、中高音域がとても聴きやすいです。分解能も相変わらず高いと感じています。ちなみにイヤホンはA845の時からAKGのモニター用イヤホンであるIP2ですが、やっぱり音質は変わっていると思いますね。それも良い方向に。
さらに驚きを隠せない機能があります。DSEE HXです。A845にはそれに似たような名前のDSEEという再生機能があり、これは超高音域補完をしてくれるというヤツなのですが、正直言って音が硬く感じられ、試したらすぐオフにしていました。A16にもDSEE HXというものを発見して、真面目に試していなかったのですが、これは従来のDSEEとは全くの別物ですね。何が凄いって、音の減衰がオフの状態と比較してかなり自然に感じるんです。滑らかとも言えましょうか。深いエコーがかかっている曲なんかで試したらすぐ分かります。そのくらい違いがあります。ぜひ試してみて下さい。で、DSEE HXは何をしているのかについてはここに分かりやすく書いてあります。要は非ハイレゾ音源をハイレゾっぽくしますよ、ってことなんですが。ようやくハイレゾの必要性を理解しました。巷のハイレゾビジネスは眉唾ものだと思っていますが、ハイレゾに興味が湧きましたね。
また、おまかせチャンネルという機能があります。9種類の聴きたい曲調を選ぶと、その通りの曲調の曲をずっと流してくれるというものです。利用するためには入れた曲を解析する手間がありますが、手間につりあうだけの精度がありますね。というのも、結構昔からソニーがアピールに使っている12音解析というものがありまして、その技術を使っているようです。流し聞きが好きなのでこれまた嬉しいですね。
意外なところを書いておきます。A845もA16も音の録音ができるのですが、A845ではATRACだったのが、A16ではMP3で録音できるようになっています。ATRACなんて再生環境もバリバリ限定されて活用する気が起きませんでしたので、とても良いと思います。別売りのアクセサリーであるステレオマイクを持っているのですが、容量が32GBであることも相まって、音声レコーダーとしてとても実用的になりました。
ウォークマンシリーズでしか使えないことでお馴染みのWM-PORTですが、私は前述のマイクや、LINE-OUTケーブルを自作していたりするので、その資産がそのまま使えてとてもハッピーです。幸せじゃない人もいるのは理解しています。
また、Bluetoothに対応しているのも時代の流れですかね。ファイルの受送信が出来たり、BluetoothイヤホンでaptX経由で聴けたり色々あるようです。機会があれば活用していきたいです。
唯一、この非Androidなウォークマンのソフト面で感じている不満があって、アルバム単位でのシャッフル再生が出来ないとか、プレイリストが端末側で作成できないとか、曲の削除が録音したもの以外では出来ないとかあります。ギャップレス再生も欲しいですね。Androidでならファイラーアプリで削除したり、その他相当する機能がある音楽アプリをインストールすれば良いのでしょうが...Androidのものよりサクッと曲選択が出来ますし、バッテリー持ちにも寄与しているのでそれ以外は非常に気に入っているのですが。
というわけで、今のところ感じていることを一通り書いてみました。A845からの買い替えとしてはメリットばかりで非常に満足しています。なんというか完全にウラシマ状態ですね。すごく進化しています。同時に以前と変わらない良さもあって、ドラッグ&ドロップで曲が追加できるということで、rsyncで同期も簡単ですし。音楽をそこそこ良い音で聴かないと死ぬ人にオススメです。どうぞ。